「STAND BY ME」

久しぶりに見た。

前に見たのはいつだったか。

VHSを借りて見た気がする。

フリーター時代だったかな。

6年くらい前か。

私、ここ数年で、劇的に性格変わってきてるから。

みんなそういうとこあるだろうけど、私は相当だと思う。

フリーター時代なんて、二十歳過ぎてたけどさ、今とは全く別人格だよ。

高校はまた特殊だし。

小中は、ほんとに何も考えずに、生きてたから。本当に、何も。

前に見たとき、

なんか、画像すごい悪かった気がするんだよね。

全然、ストーリーが頭に入らなかった。

絵的に、「昔くさいわやっぱ」って思った気がする。

それに私もともと、

人気のあるものって嫌いでさ。

嫌いというか、色眼鏡で見てるってか。

挑戦的なんだよね、どんなもんじゃい、という感じで。

それで、「やっぱたいしたことないじゃん、みんな、売れてるから『良い』って言ってるだけだろ、くだらねー」って。

映画も、小説も、そういう感じだった。

昔は、ね。

最近は、

自分の未熟さにやっと気付いたここ数年は、

「普通の感覚」に近付かなきゃ、と思っていて。

いろーーーんなことに関して。

やっぱり、「普通」にはなりたくないけれど、

「みんな」が考えているように考えられないと、困ることがたくさんあるってことに、やっとやっと気付いた。

「普通の感覚」にも、良いところがある、というか、だから「普通」なんだけど、

そういうことに、ほんと遅ればせながら気付いて。

当然、映画や小説の評価も、見直さなくちゃならない、というか、

今の自分が見たら全く違って見えるだろうな、とはずっと思っていて。

「STAND BY ME」だけじゃなく、

他にも、映画だと「羊たちの沈黙」とか、

小説だと、まぁ太宰は昔も好きだったけど、「銀河鉄道の夜」とか、小学校っていう早すぎる時に読んだ「我輩は猫である」とか、「こころ」とか、

カフカの「変身」とか、、あぁ、小説は古典と呼ばれるものも結構読んでるな。

そういうの、全部見直したい。

読み直して、評価し直したい。

次ページに続く「STAND BY ME」なんかはさ。

死を扱ってるから。

特に、もう一度観なきゃって思いは強かった。

”死を扱ってる”って意識すら薄かったけど。

「死体を見る」ってのは、

当時、私が二十歳前くらいかな、

毎年夏の100選に選ばれてた「夏の庭」って作品でも、扱ってる概念で。

私あの頃100選は各社熟読してて笑、

入院してたからさ、

あれ読んで、買ってきて欲しい本を母さんに伝えて、ずっと読んでたんだけど。

毎年その本選ばれてて、でも私当時、死について人とはかなり違う考え方で、

まぁ、ほんとに心から死に憧れてて。

それにあんまり、他人の内面には触れたくなかったのかな。

感動的っぽい本は、読みたくなかった。

昔から本大好きだったけど、

本当に、娯楽的なものしか読まなかった。というか、好きじゃなかった。

まぁそれで、「夏の庭」の存在はよく知ってて。

きっとこれは、「STAND BY ME」を踏まえての作品なんだろうけど。

当時は逆の順番で知って、”なんだよ、「夏の庭」みたいな設定だったのかよ、こういうのよくあるんだな、でも何が面白いんだよいったい”って思ってた。

最初からそういう斜に構えた感じで観たから、リバーフェニックスかっこいいとか、そんぐらい。

リバーフェニックスって名前はすごい聞いたことあって。あれ、でもこの人って確か…って思って調べたら、やっぱり若くして亡くなってた。

そのことについては色々思った。

というかそれぐらいしか思わなかった。

前置き長すぎだけど。苦笑

わかったよ今回は。この映画のよさ。

すごくよくわかった。

でも突っ込みどころもあるよな。

なんだろ、でもそこがあの映画の良さなのかな、

随分あっさりだよね。

もうちょっとドラマチックに、とは言わないけど、

もう少し、なぁ。

なんかいまいち、クリスの死について考えられなかった。

ちょっとその時間が欲しかった。

てかあんまりこっちに、考える時間をくれないよね。

でもそこがいいのかなぁ。

あんまくどいと、一気に冷めるしね。

次ページに続く

あとあれもすごく思った、

いつだったか、やっぱり6年前くらいだったか、もうちょっと前か、

特に記憶が飛んでる時期だったと思うけど、

ドラマ「人にやさしく」のオープニングだったか、充くんたちが線路に並んでて。

「STAND BY ME」のオマージュだったんだなって。

つーかほんと色んなこと思った。

当時はあんまりそういうとこ気にして映画観てなかったけど、

みんな、子供なのに、演技ほんと上手いよな。

そのままじゃん。そんな子にしか見えない。すごい。

なんか、いいな、ああいうの。

これ、すごいありきたりな感想みたいだけど、

やっとそんな風に思った。

私もあんな青春を過ごしたかった。

いや、あそこまではっきりとしたものはなかったかもしれないけど、

あ、いや、ちょっと思い出した、面白いことしたな。笑

でもやっぱ桜蔭時代、途中から勝手に大変になっちゃって、

友達とも疎遠っつーか、遊んだりも出来なくなって、

だからさ、

記憶ないっていうか、

たぶん、大変な時を思い出したくなくて、楽しい時も一緒に思い出さないように、脳がしちゃってるんだろな。

なんかね、考えたくないの。

考えたいのに。

考えたら、思い出そうとしたら、苦しくなるのがわかるの。

脳の一部の領域が、アクセス拒否になってる感じ。

でもこれは、もう少し余裕できたら思い出せるようになるかも、と思えてきたよ。

材料が色々残ってる。手帳とか、ここの日記とか。

今はまだ、見れないけど。

長い。何ページになるの…