「みんな忘れてんですよ」

忘れてない。

けれどやはり、当事者と比べればとても楽観的で、

どんな思いをされたか、

いくら想像しても、わかることはなくて、

でも、想像しようと、少しでもわかろうとすることを、

絶対にやめちゃいけない。

少し話それて、

犯人きちがいらしいっすよ、って笑いながら言ういつもの彼を、

あとで、ねちねちと、ラインでとがめたのだけれど。

わかるはずないのに。

全てを想像しろなんて、不可能なことなのに。

そんなことをつらつらと思った、4年目。

供養には、思い出すこと、少しでも多くの人に知ってもらうこと、

おじいちゃんが死んだ時に、そう思ったんだ。

少しでも、思って。

書き残して。

「みんな忘れてんですよ」

そう、完全に諦めた声で言われたことを、忘れないように。